塾では毎日教室を使います。
当然、毎日教室の掃除をします。
教室の掃除は、黒板とそのまわり→机拭き→床掃きの順にします。
その中でも特に気をつけているのが、机拭きです。
机を雑巾で水拭きするのですが、実はきれいなように見えて、結構汚れているのです。
インクや鉛筆・シャープペンでの汚れ、手あかや手の脂などで、雑巾がけっこう黒くなります。
毎日拭いていても、黒くなります。
私が机を必ず拭くようになったのは、雑巾が黒くなるほど汚れているからだけではありません。
実は「落書き防止」の意味もあります。
以前いた塾で、机に落書きがしてあることが多く、よく「落書きをするな!」と注意していましたが、あまり効果がありませんでした。
「落書きをするな」と書いて教室に貼ったり、「落書きをした者にはペナルティを」という決まりをつくったりしましたが、それでもなくなりませんでした。
そこで、とにかく落書きがあれば消す、ということを繰り返していると、いつの間にかなくなりました。
あとから考えると、落書きをしたくなるような机、つまり常に汚れていたり、落書きがあったりする机だったから、ということでした。
どんな人でも、きれいなものはきれいに使おう、という意識がはたらくものだと思います。
また、「○○するな!」と言われると、逆にそうしたくなってしまったり、「××しなさい!」と言われると、したくなくなったりすることもあります。
口でどうこう言うより、そうさせない、あるいはそうさせる雰囲気・環境をつくることが大事なのです。
このことは、どんなことにも通じると思います。
「勉強しなさい!」「宿題ちゃんとやってきなさい!」と言うよりも、クラスの雰囲気・環境をみんなが一生懸命勉強しているように、宿題をきっちりとしてきているように変えていけばいいのです。
現在ワンゼミでは、受験学年を中心にそのような「いい雰囲気」「いい環境」ができています。
しかし、まだまだ改善の余地はあります。
「何としても志望校に合格してやるんだ!」という強い思いが、まだあまり感じられません。
この夏期講習会で、みんながそう思い、行動できる雰囲気・環境に変えていきたいと思います。
岸本