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飛行機が飛ぶ仕組みは「分かってない」!?
育志館大学受験科ウィンゲート講師の一色です。
以前ザッハトルテの記事で、ネットの情報には間違いも多いという話をしました。
今回は専門家ですら間違えるという話から。
飛行機が飛ぶ仕組みって、ネットの情報はもちろん実は物理学の先生ですら間違っていることが少なくないんです。さすがにその分野の専
門の先生は大丈夫だと思いますが、少し専門がずれると危ないです。
正確な仕組みをここで説明するには余白が足りないので省略しますが、
飛行機の羽の断面を示して「上下の空気の移動距離が~」と説明しだしたらほぼ間違いだと思ってください。
一方、「クッタ条件」とか「渦流」というキーワードが出てきたら信用できます。
この「移動距離が~」という間違った解説、今ではよくある間違いの一つとして有名になりましたが、一昔前まで平気で大学の授業でも語
られていた誤解説なんです。大学の先生でも専門外のことを語りだした時は注意してくださいね。
飛行機が飛ぶ仕組みについて、もう一つ都市伝説的な話があります。
飛行機が飛ぶ仕組みは実は「分かってない」という話、聞いたことありませんか?
本当なら怖くて乗れないですよね。
この話どういうことかというと、飛行機が飛ぶ仕組みは流体力学という学問で説明できるのですが、この流体力学で使うとても重要な方程
式に、「ナビエ・ストークス方程式(NS方程式)」という物があります。この方程式を解くことで飛行機にかかる揚力が計算できたりする
ので、とても重要です。
しかしこのNS方程式。実は難しすぎて解けた人がまだ一人もいません。これはミレニアム懸賞問題の一つにもなっていて、解けたら100万
ドルもらえます。ぜひチャレンジしてみてください。
NS方程式が解けなければ、揚力が計算できないからやっぱり飛行機は危ない。
と、思うかもしれませんが安心してください。
解けないというのは数学的に正確な解が分からないというだけで、飛行機を飛ばすのに十分なだけの大まかな解なら求められます。だから
飛行機は安全に飛ぶんです。
というわけで、飛行機が飛ぶ仕組みは「分かってない」という話。これは半分正解で半分間違いです。
数学者が求めるような正確な仕組みは「分かってない」けれども、物理学者が求める程度には正確に「分かってる」という感じでしょう
か。
学問分野によって「分かってる」の基準が変わるのも面白いですね。
育志館大学受験科ウィンゲートでは徹底的に学習計画が管理された映像授業とベテラン講師の対面授業だからこそ、
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