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国際化
育志館大学受験科ウィンゲートの川邉です。
外国人、来日足止め37万人 入国制限緩和の遅れ際立つ
これは10月21日の日本経済新聞のインターネット版に出ていた記事のタイトルです。
”出入国在留管理庁から在留資格の事前認定を受けながら、新型コロナウイルス対策の水際対策で来日できていない外国人が10月1日時点で約37万人に上ることが分かった。7割が技能実習生や留学生だ。海外では経済再開を見据えて入国制限を緩和する動きが相次ぐ。原則としてすべての国からの入国を拒否する「閉じた日本」の鈍さが際立っている。”
これについてはさまざまな意見があるでしょう。
”日本に来てもらうと、コロナがまたまん延する”
”別に来なくても、日本の経済には影響がない”
しかし本当にそうでしょうか?
本日の東京都の感染者数が21名。12日連続で50名を下回っています。今までは規制緩和をすると2週間ぐらいから徐々に人数が増え出す傾向にあったのですが、今回はまだ抑え込んでいる印象があります。原因は専門家も完全に把握はできていないようですが、やはりその一つとしてワクチン接種は挙げられるでしょう。ワクチンが行き渡ったおかげで、感染がある程度抑え込まれたと考えられます。
この状況であれば、特に日本で必要とされる外国人を受け入れてもいいのでは?
ここで疑問が生まれます。『必要とされる外国人とは?』
いま、日本国内は一部業種で働き手が不足しています。建築現場、農業、水産業、介護施設など。いわゆる”3K”と呼ばれていた職種です。こういった分野での労働力を補うのが、外国人の技能実習生や特定技能労働者です。
また日本の大学などでも少子化の影響で定員割れが始まってきています。大学が経営を続けるためには安定的な学生確保が必要です。そこを埋めてくれるのが外国人留学生です。海外から日本で最初に勉強した上で大学に進学するので、日本にとっての経済効果もあります。
さらに高等教育機関では研究者を数多く確保することで、研究内容のレベル維持もできます。そこも日本人だけでなく外国人を受け入れることで、よりグローバルに対応することができます。
しかし現状で外国人を受け入れない政策を続けると、今度は交換として日本から海外にも行けないデメリットも生まれてしまいます。日本にとっては大きな損失です。
”主要国は制限緩和に動く。米国は入国を原則禁止していた33カ国からの渡航者について、11月8日からはワクチン接種証明と陰性証明があれば入国を認め、隔離も不要とする。シンガポールは10月19日以降、欧米8カ国からのワクチン接種済みの入国者の隔離を免除。タイは11月1日から米国や中国など少なくとも10カ国からの入国者を隔離なしで受け入れる。”
ようやくワクチンの効果が見えてきたわけですから、そろそろ日本も大きな視野で動いていければいいのではないでしょうか?
今回の衆議院議員選挙。あまりこの問題に触れている候補はいません。しかし現状をしっかりと分析し、的確に対処してくれる政治家を切に願いたいですね。皆さんも広い視野を持って、この日本という国の姿を考えてもらいたいと思います。
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