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ゼロを漢字で書くと?
育志館大学受験科ウィンゲート講師の一色です。
前回はゼロの概念がヨーロッパにどのように受け入れられていったのかをお話ししました。
今回は一転して日本におけるゼロ事情を眺めてみましょう。
前回お話しした通り、「1よりも1小さい数」という意味でのゼロの概念はインドに始まって、アラブからヨーロッパへと西へ広がっていきましたが、東へはなぜか広がりませんでした。東アジアでは最も古い説で元代に位取り記数法のためのゼロが使われ始めたようですが、数量としてのゼロの概念は受容されませんでした。そのため日本でゼロが使われるのもかなり遅れています。
現在確認できる日本でのゼロの最古の使用例は幕末の和算書です。これが日本独自の概念なのか、それとも蘭学の影響なのかは不明ですが、いずれにせよ日本でのゼロの歴史はわずか200年程度なんですね。一般的に使われるようになったのは明治になって西洋の数学が学校教育に取り入れられてからのことです。
では表題の答えです。
ゼロを表す漢字は「〇」と「零」です。
一つ目の漢字はマイナーかもしれませんが、立派な漢数字なんです。この「〇」は元は中国で位取り記数法のためのゼロとして使われていた記号ですが、それが伝わって日本でもゼロを表す漢字として使われるようになりました。アラビア数字の「0」とよく似ているのは世界史的な奇跡です。
一方「零」ですが、これは「あめかんむり」が使われていることからもわかる通り、雨に関する漢字で、「雨がポツポツ降る」ことを意味する漢字でした。そこから「少ないこと・端数」を表すようになった漢字です。後にゼロを表す漢字としても使われますが、元は「存在しない」ではなく「少しだけある」を意味する字だったんですね。「零」の訓読みは「ぜろ」、音読みは「レイ」ですが、今でもレイと読むときは元の「少しだけある」の意味で使われることが多いようです。例えば「零細企業」は存在しない会社ではなく、規模が小さな会社ですよね。
以上のようにゼロの概念が東方で広まったのはかなり最近のことなのです。関孝和の時代には日本にまだなかったことを考えると、ゼロの概念なしに微分に近いことをやっていた彼の頭脳は尋常ではありませんね。
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