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ピラミッドが「歴史」になった日
育志館大学受験科ウィンゲート講師の一色です。
本日2022年9月14日は、シャンポリオンがヒエログリフの解読に成功してからちょうど200年にあたる日です。
ヒエログリフは古代エジプトで使われていた象形文字ですが、エジプトがマケドニアに征服され、ギリシャ系のプトレマイオス朝が支配するとすっかり廃れてしまいました。
そのため世界史上重要な大国家があったにもかかわらず、古代エジプトの歴史は長く謎だらけとされてきたのです。
そのヒエログリフを解読しようと、実に1000年以上もの間数えきれないほどの科学者たちが挑みましたが、全く成果を出すことができませんでした。
文字の読み方はもちろん、当時の文法も完全に忘れられてしまっていたからです。
転機が起きたのが1799年、ナポレオンのエジプト遠征に従軍していたメヌー将軍の部下でブシャール大尉という人物が、エジプトの港湾都市ロゼッタで、後にロゼッタストーンと呼ばれる石碑のかけらを発見します。
ロゼッタストーンには、同じ文がヒエログリフ、デモティック、古代ギリシャ語の3つの言語で書かれていました。
これが人類の長年の夢であるヒエログリフ解読の重要なカギになることは誰の目にも明らかでした。
ロゼッタストーンの文字は全て転写され、ヨーロッパ中の科学者が解読に挑むことになりました。
さて、ナポレオンがエジプトから帰国しクーデターに成功した後、第二次対仏大同盟が結ばれて、仏領エジプトはイギリスとトルコの連合軍の攻撃にあいます。
その時の総指揮を執ったのがメヌー将軍でした。
結局エジプトは1801年に降伏し、アレクサンドリア協定によって、考古学的な価値のある遺物はイギリスとトルコが共同管理することになりました。
ところがなぜかその後すぐに、ロゼッタストーンは大英博物館に運ばれてしまいます。
なぜそうなったのか今でも詳細は分かっていません。
ですが、ロゼッタストーンは今でも大英博物館で誰でも見れるように展示されています。
ヨーロッパ中の科学者が取り組んだロゼッタストーンの解読は、それでもなお難しいものでした。
結局最終的な解読に成功したのが、フランスのシャンポリオン。
彼が兄に「Je tiens l’affaire(秘密がある)」と解読の成功を打ち明けたのが、200年前の今日でした。
この日ついに、古代エジプトの研究は考古学から歴史学へとステージを一歩進めたのです。
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