育志館大学受験科ウィンゲート講師の一色です。

受験指導をしていると、問題を解くための裏技のような物が結構あります。

表題もその一つ。直径に対する円周角が直径になることに気づけるようにするための格言です。

いわゆるタレスの定理の一つですね。

他にも、「中線は２倍に伸ばせ」というものも。

線分の中点を一端とする線分は、２倍に伸ばすことで平行四辺形の対角線になることを示しています。

こういう格言のようなものって、私はあまり好きではありません。

問題を解くのがゲームのようになってしまって、学問の本質が伝わりづらくなったり、解くことだけが目的になって学ぶことをしなくなったりするからです。

そうはいっても苦手な人にとっては分かりやすいのは事実なので、たまには甘えてしまいます。

予備校の講師にはこういう見えないジレンマがあるんですよ。

そういえば昔見たドラマでこんな場面がありました。予備校の授業中の場面なのですが、講師役の人が「ティムールは出ません」と熱く叫んでいたのです。

何のドラマかはすっかり忘れましたが、私にはそのシーンがツボで今でもそこだけ鮮明に覚えています。

私が世界史を教えるときにはそんなことは怖くてできません。

まず○○は出ないなんて断定して、もし出ても責任取れません。

それにティムールのことは知らなくていいんだってなって、ティムールを知らない大人を大量に世の中に出してしまうのも恐ろしいです。

そうは言っても受験生のレベルに合わせて、これは出やすいとか出にくいとか言ってしまう親心もあるので悩ましい限りです。

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