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6+7=?

育志館大学受験科ウィンゲート講師の一色です。

 

今日から9月。

夏休みが終わってしまいましたね。

宿題に追われて大忙しの8月末だったと思うので、今回はとっても簡単な問題を用意しました。

表題の足し算、もちろん答えは13ですよね。

別に馬鹿にしているわけではありません。

では、この計算具体的に頭の中でどうやって答えを出しましたか?

よくよく考えてみると、実は人によって2通りの計算方法に分かれるんです。

 

1つ目は

6+7=6+(4+3)=10+3=13

という風に、まず6と4で10を作るというやり方。

2つ目は

6+7=(5+1)+(5+2)=(5+5)+(1+2)=10+3=13

という風に、5と5で10を作るやり方です。

普段無意識にどちらかの計算法を採用していませんでしたか?

 

この2つの計算法の違いは、歴史にも面白い形で現れます。

古代メソポタミアの数学はBC3000年頃シュメール人によって始まりました。

粘土板に楔形文字を刻んで数学を記録していましたが、その時に使われた数字が世界初の位取り記数法と言われています。

桁を複数使って表現する方法を位取り記数法というのですが、この発明によって記号をたくさん用意しなくても大きな数を表現することができるようになったのです。

このシュメール人の数字は60種類の数字を使うので60進法ということになるのですが、実際には60個バラバラの記号ではなく、1~9までは同じ記号をただ並べるだけで、10になると新しい記号1つになるという規則に従っています。

つまり10進法の派生としての60進法というわけです。

シュメール人の計算方法は資料が少なく確証がないのですが、同じく10進法を採用したエジプトでは計算過程を記したパピルスが見つかっています。

それによると足し算の方法は先の1つ目のやり方。

おそらくシュメール人も同じだったと考えられます。

 

一方、古代ギリシャのアテネの数字も10進法でした。

ただしこちらでは、1~4まではただ棒を並べるだけで、5で新しい記号を使います。

これはローマ数字や、そろばんも同じですね。

つまり5進法の派生としての10進法ということになります。

こちらでは足し算は先の2つ目のやり方でした。

5でひとまとめにする記数法なので、その方が自然なのかもしれません。

 

このように普段意識しないような当たり前のことでも、よくよく調べてみると面白い背景が見えてくるものです。

この世の中に退屈でつまらないものなんて何もありません。

要は自分のとらえ方次第。

一見つまらなそうな物の楽しみ方を教えてくれるのが学校の授業です。

そう考えると、少しは夏休みロスもましになりませんか?

 

育志館大学受験科ウィンゲートでは徹底的に学習計画が管理された映像授業とベテラン講師の対面授業だからこそ、「わかる」「できる」を実感していただけます。9月の学習相談会は毎週土曜日17:00~18:30です。

 

また無料体験授業も実施しております。予約制となっておりますので事前にお電話にてご予約をお願いいたします。

高校生になって、塾に通っていない方などはお気軽にお問合せください。

 

育志館大学受験科ウィンゲート 0774-66-2652

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