最近いよいよ朝夕は本格的に寒くなってきましたね。
でも今日のように晴れの日だと、日中はちょうど過ごしやすいくらいに涼しくて、風が心地良いです。
そしてそんな日に見られる秋の空が僕は大好きです。
秋の空って、心なしか高く見えませんか?
さっき少し調べてみたら、これにはちゃんとした理由があるみたいです。いちいちここには書かないので気になる人は是非調べて見てください。(すいません)
それよりも「秋の空」と言えば俳句で季語として使われる言葉の定番なんじゃないですかね。
例えば・・・
『秋の空 きのふや 鶴を放ちたる』蕪村 「蕪村遺稿」
『秋の空 露をためたる 青さかな』正岡子規 「子規全集」
『秋の空 浅黄に澄めり 杉に斧』 夏目漱石 「漱石全集」
他にもたくさんあると思いますが、この辺りが有名どころといったところでしょうか。
こんな歴史上の大物たちの句と並べてしまうのは恐縮ではありますが、
私も今パッと思いついたものを、不遜ながらここに一句
『秋の空 地下鉄、オフィス 夜の街』 辻本晃平
自然から遠く離れた都会生活者たちにとっては、日常生活から「季節の移ろい」というものは感じにくくなってきているのが現状ではないでしょうか。
自分から意識的に目を向けようとしなければ、日々は仕事に追われ、一日の間、ただの一度も空を眺める余裕さえなく、気がつけば夜になってしまっていたということも多々あることでしょう。
それどころか―悲しいことに―もはや空を眺めることになど関心さえ持たなくなった人々もきっと少なくないのでしょう。
空というのは、どこへ行かなくとも屋外でただ上を見上げるだけで見えるもの。
しかもそこに広がるのは刻一刻と変わりゆく、その瞬間にしか見ることのできないかけがえのない情景。
忙しい最中にもふと足を止めて、空を楽しむだけの心の余裕を持って生活ができるといいですね。
育志館・加茂スクール 辻本晃平